学生スピーチ
[2025-11-13]
「チャペル委員会の活動を通して学んだこと」
「一人より二人のほうが幸せだ。共に労苦すれば、彼らには幸せな報いがある。
たとえ一人が倒れても、もう一人がその友を起こしてくれる。
一人は不幸だ。倒れても起こしてくれる友がいない。
また、二人で寝れば温かいが、一人ではどうして暖まれよう。
たとえ一人が襲われても、二人でこれに立ち向かう。三つ編みの糸はたやすく切れない。」
—— コヘレトの言葉 4章9〜10節
みなさんおはようございます。
今年度チャペル委員会で聖歌隊隊長を務めております。心理臨床学科3年です。
本日は、私がチャペル委員会に入ったきっかけと、活動を通して学んだことについてお話しします。
私は高校で合唱部に所属しており、大学でも歌を歌いたいと思ったことがきっかけでチャペル委員会に入りました。誰かを誘って入ったわけではなかったので、知り合いもおらず、不安もありましたが、先輩方が優しく声をかけてくださり、すぐに楽しく活動できるようになりました。
チャペル委員会の活動を通して、多くの友達や先輩方と出会い、コミュニケーションの幅が大きく広がったと感じています。
現在私は、聖歌隊、奉仕係・楽器奏者・広報係の計4つに所属しています。
それぞれの活動について少しお話したいと思います。
聖歌隊では、日々の練習や賛美礼拝、クリスマス礼拝などでの賛美を通して、声を合わせて共に歌うことの喜び、楽しさ、一人の声では生まれないハーモニーの美しさを味わうことができます。
奉仕係では、エコキャップ回収の活動をはじめ、ボランティア活動や季節ごとのチャペルの装飾づくりなどを通して、さまざまな場面で「誰かのために働く」ということの喜びとやりがいを感じることができます。
楽器奏者は、賛美礼拝やクリスマス礼拝などの行事で演奏を通して、音を重ねて一つの曲を創り上げる喜びや達成感を感じることができます。
広報係は、チャペル新聞「読んで」の作成やチャペル行事の写真撮影などを通して、チャペルでの出来事を届ける役割を担っています。情報を伝えることは、相手を思いやることでもあると感じています。
どの活動にも共通していることは、「1人ではできない」ということです。
これらの活動を途中で諦めず続けてこられたことは、私自身の大きな自信につながって
います。
何かを長く続けるということは決して簡単ではありませんが、その経験は必ず自分の力になると思っています。みなさんもぜひ、大学生活の中で「続けたい」と思えることを見つけてみてください。
ここからは、チャペル委員会の活動を通して私が学んだことについてお話します。
一つ目は、「誰かに頼ること」の大切さです。当たり前のように聞こえますが、実際にはとても難しいことだと思います。私もその一人でした。聖歌隊の副隊長になったばかりの二年生の頃、私はあれもこれも自分ひとりでやろうとしてしまい、結果として上手くいかず、メンバーに迷惑をかけてしまいました。そんな時、先輩が「こっちは私がやるから、君はそっちをお願い。君の方がそういうのが得意だと思うよ」と声をかけてくださいました。
その言葉を通して、「自分だけでやろうとしなくていい」ということに気づくことができました。
その後は、少しずつ周りに頼ったり、助けてもらったりしながら活動を続けていくことができました。助けてくれる人は必ずそばにいること、そして「誰かに頼ること」で悩みや不安が消えていくことを実感しました。
二つ目は、「共に喜びを分かち合うことの大切さ」です。聖歌隊での賛美や楽器奏者での演奏は、一人では完成しないものです。どれだけ歌がうまくても、どれだけ楽器の演奏がうまくても、それだけではみんなで一つの曲を作るあのハーモニーは生まれません。みんなの声や音が重なり合ってはじめて、1つの曲となり、そこに楽しさや喜びが生まれます。
聖歌隊や楽器奏者では、賛美を終えた後、メンバー間で同じ楽しさや喜び、達成感を共有することができます。
もちろん演奏だけではありません。奉仕係の活動に対して感謝されたとき、チャペル新聞の記事についてコメントをもらえた時、大学での成績が良かったとき、すきなアーティストのライブに当選したときなど、その小さな喜びを共有できる仲間がいることは、私にとって大きな支えです。
困難な時に支え合うことの大切さと同時に、喜びもまた、一緒にいる誰かと分かち合うことで、より豊かなものになると思います。
私たちは、嬉しいことや温かい時間を誰かと共に味わうことで、幸せを感じ、友達や仲間とより良い関係を築くことができるのだと思います。
今日の聖書の言葉は、私たちは誰かと共に生きるように造られていること、誰かに頼ることは弱さではなく、むしろ強さであるということ、喜びを分かち合うことでより幸せを感じられるということを教えてくれています。
私自身、「自分だけで頑張らなければならない」と思い込んでいた時期もありましたが、
チャペル委員会での経験を通して、支えてくれる人はいつもそばにいるということ、喜びや幸せは誰かと共有することでより豊かなものになるということ、そして「頼ること」は互いを活かし合うための大切な力だと気づくことができました。
皆さんも、大学生活の中で困ったり、不安になったりすることがあると思います。そんな時は、どうか一人で抱え込まず、周りの友達や先輩、先生に頼ってみてください。その時きっと、手を差し伸べてくれる誰かがいます。
私も、これからも仲間と支え合いながら、聖歌隊隊長として活動を続けていきたいと思います。
お祈りします。
神様、今日この場でお話しする機会を与えてくださったことを感謝いたします。
現在、チャペル委員会では、クリスマス礼拝に向けて準備を進めています。
各係、賛美部門のメンバーが思い悩んだ時、誰かに助けを求められる勇気と、誰かに手を差し伸べる優しさを私たちにお与えください。
また、ここにいる一人一人の日々が出会いに恵まれ、互いに支え合うものとなりますように。授業やサークル、友人関係、アルバイトなどすべての場面で、私たちは一人ではないということを思い起こさせてください。
私たちの日々が喜びを分かち合う心と、困難な時支え合う優しさで満たされますように。
この祈りをイエス・キリストのお名前によってお捧げ致します。アーメン。